f:id:shoui-yokaku:20170630132703j:plain
退去立会いは担当者も嫌なのです。
賃貸物件から退去する際に実施されるのが退去立会いです。
不動産業者の担当者が立ち会って、室内の不備を確認する作業です。
入居中に壁紙(クロス)や床材を傷つけていないか。
エアコンやキッチンなどを破損させていないか。
担当者が細かくチェックしていきます。
緊張の一瞬です。
担当者の後ろを無言でついてくる入居者の方もいます。
修理代金を安くしてほしい。できれば修理負担を無しにしてほしい。
そんな時は担当者の情に訴えかけましょう。

目次

担当者には何も権限は無い

退去立合いに来る不動産業者の担当者は何も権限を持っていません。担当者の意思で何も決めることはできないのです。
全ての決定権は大家さんが持っています。
担当者は大家さんに依頼されて賃貸借契約書の記載内容に沿って退去立合いを行うだけです。
室内の破損個所の確認も賃貸借契約書に基づいて行っています。
破損個所の確認を基に、修理代金を算定しているだけです。

修理負担額に不満があっても感情的にならない

室内確認が終わった後、不動産業者の担当者から退去者が負担しなければならない修理代金を提示されると思います。
金額が高額でも担当者に対し高圧的な態度を取ってはなりません。
なぜなら、退去者の修理負担に対する要望を大家さんに伝えるのは担当者だからです。
修理負担を安くしてほしい。国土交通省の退去に関するガイドラインに基づいて修理負担を決めてほしい。
このような退去者の要望を大家さんに伝え、退去者の希望に沿うよう大家さんと交渉するのは担当者なのです。
感情的になったり、高圧的な態度の退去者の要望をキチンと大家さんに伝えるかと言えば疑問がのこります。
担当者も人間です。高圧的な態度を取られると気分を害してしまいます。
担当者の方にキチンと大家さんに要望を伝えてもらうためにも、高圧的な態度はやめましょう。

上から目線の物言いはやめましょう

立ち会いに来た担当者に対して上から目線でモノを言う方がいます。
上から目線で物を言われて不快に思わない方はいないと思います。
かと言って下手に出る必要もありません。
同じ目線で話すように心がけてください。

情に訴えて担当者を味方につけろ

担当者は、契約書や地域の慣習、法令に基づいて退去立会いを行います。
立ち会いに来た担当者は大家さんの代わりに立会に来ていますが、大家さんの代理ではありません。
どちらかというと、大家さんと退去者の間を掛け持つ第三者です。
大家さんの要望は担当者を通して退去者に伝わり、退去者の要望は担当者を通して大家さんに伝わります。
ならば、担当者を味方につけて大家さんとの交渉を有利に進めたほうが得策だと思います。
担当者から提示された修理金額に納得がいかない場合は、「安くしろ!」と言うより
「安くしてくれると嬉しいな」等、情に訴えるほうが担当者も心を開きやすくいなります。
情に訴えるとは相手の心に響かせることです。
担当者の心に響く言葉を投げかることが一番大切です。
大家さんから「退去者に修理負担をさせろ」と言われても「大家さんのお気持ちも分かりますが、退去者の方も長く住んでおられて、退去することをとても惜しんでおられて・・・」など、退去者の有利になることを大家さんに投げかけます。そして、担当者は大家さんに退去者することをとても惜しんでいて、大家さんのもとても良くしてもらったとか話がし、大家さんの情に訴えかけて交渉をしてくれと思います。
その為にも、立ち会いに来た担当者を味方につけることはとても大事なことです。

まとめ

今は「国土交通省の退去に関するガイドライン」があったり、退去者の修理負担は少額になる傾向です。それでも建物設備を破損させてしまった場合は、修理代金が高くなることもあります。そんな時は、退去立会いに来る担当者の情に訴えて少しでも負担を少なくすることが得策と考えます。高圧的な態度で言うことを聞かせようとしたり、上から目線で話したしは逆効果です。
同じ目線で話すように心がけましょう。